横浜都市発展記念館

ハマ発 NEWS LETTER
  • 昭和はじめの「地図」の旅

横浜都市発展記念館の企画展示「昭和はじめの『地図』の旅」では、昭和の

初期に作成されたさまざまな「地図」を公開。当時、日本の玄関の一つであった横浜を出発点にして、都心から郊外へ、さらに日本全国の主な都市や地域へ、「地図」の旅をくりひろげていきます。ここでは展示資料の一部をダイジェストで紹介しましょう。

(岡田 直)

※展示の概要は

企画展示案内

にあります。

第6号 2006年5月
第6号 2006年5月

1 横浜市観光鳥瞰図

1949(昭和24)年/田中市三氏寄贈・当館所蔵

吉田初三郎/作、横浜市役所・横浜観光協会/発行。表題は『よこはま』。終戦から間もない横浜の姿を描いた鳥瞰図。1945(昭和20)年5月の大空襲をはじめ、戦争によって横浜の市街地の大半が焼け野原となった。中心部の長者町や花園橋付近が更地のままになっている。49(同24)年の日本貿易博覧会の開催にあわせて作成され、野毛と反町の二ヵ所の会場が目立つようになっている。

第6号 2006年5月

2 中区土地台帳付属地図「野毛町、宮川町」

1925(大正14)年/横浜市中区役所寄贈・当館所蔵

縮尺600分1。「大正十二年九月震災ニ因リ焼失ノ為メ同十四年改調、謄写原本、横浜税務署備付図面」とある。土地の一筆ごとの地番、地目、形態を記した地図を「地籍図」と呼ぶ。今日では各地の法務局で管理されている土地登記簿付属地図(公図)がそれに相当するが、戦前は税務署で土地台帳付属地図として管理されていた。本図は横浜市中区計90枚のうちの1枚。図幅中央にある「陸軍省用地」(黄色囲み)には横浜憲兵隊が置かれた(現ウインズ所在地)。

第6号 2006年5月

3 京都名勝鳥瞰図

1928(昭和3)年/大場キソ氏寄贈・横浜開港資料館所蔵

鉄道省・京都府/校閲、日本旅行協会/編纂・発行。この年、天皇の即位の礼が京都でとりおこなわれた。市街地の南端に門のようにそびえる京都駅から天皇の行列は京都御所へ向かった。

第6号 2006年5月

4 新潟県鳥瞰図

1931(昭和6)年/当館所蔵

新潟県案内発行所/発行。表題は『上越線全通新新潟県案内』。1931(昭和6)年、群馬県から新潟県に抜ける日本最長(当時)の清水トンネルが完成し、上越線(高崎−宮内)が全通した。東京から新潟へは、これまで長野を廻る信越本線が利用されてきたが、高崎から上越線を経由することによって所要時間が約4時間短縮された。この図はそれを記念して作成されたもので、清水トンネルが中央下に描かれている。

第6号 2006年5月

5 水野旅館を中心とせる博多名所遊覧図絵(部分)

1927(昭和2)年/当館所蔵

吉田初三郎/作、観光社/発行。表題は『博多名所遊覧御案内』。博多は古代より栄えた港町である。1889(明治22)年、那珂(なか)川の対岸に発達した城下町の福岡とともに一つの市を形成することになった。市名をどうするかもめたが、「博多市」ではなく「福岡市」となった。代わりに鉄道の駅が「博多駅」となった。