
フランス瓦を葺いた西洋館
横浜開港資料館所蔵
ごあいさつ
都市発展記念館では、2005年秋に企画展「地中に眠る都市の記憶」を開催しました。
当時は、居留地時代の下水道マンホールをはじめ、近代の地下遺構の発見があいついでいたときでした。展覧会では、煉瓦やフランス瓦などの出土遺物を紹介しながら、かつての都市横浜の実像を知るためには、もっと私たちの足元に目を向ける必要があるのではないか、そんなメッセージを投げかけました。
現在開催中の企画展「西洋館とフランス瓦」は、その続編ともいえる展覧会です。前回の展示以降も、当館は
横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センター
、
横浜市三殿台考古館
とともに、煉瓦やフランス瓦などの調査を進めてきましたが、成果は着々と出てきています。
私たちが追い続けているキーパーソンは、山手に工場を構え、日本ではじめてフランス瓦の製造に成功したフランス人ジェラール。その瓦は美しい造形とともに「ジェラール瓦」として広く知られています。横浜に洋風の街並みが広がっていく背景には、ジェラール工場のように、それまでの日本にはなかった煉瓦やフランス瓦などを製造する産業の存在が不可欠でした。
横浜生まれの近代産業‐考古学と建築学によるコラボレーションの第二弾は、西洋館を彩る煉瓦やフランス瓦の謎に迫ります。